【新宿髙島屋】上野英里展 “As long as it's not mine 私事でない限り

この度、上野英里個展を6月5日(水)から新宿髙島屋にて開催いたします。

舞台や映画の一コマを、誰もが視聴できるアクセシブルなメディアから切り取って文脈から解放し、新たな絵画作品として再構築する上野英里。

新宿髙島屋にて2回目となる今展では、150号の大型作品を含め、20点程を展覧いたします。
この機会に是非ご高覧くださいませ。


上野英里展「As long as it’s not mine 私ごとでない限り」
会期/2024年6月5日(水)~6月17日(月)
  午前10時30分~午後7時30分【最終日は午後4時閉場】
会場/新宿髙島屋 10階 美術画廊
(〒151-8580東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目24番2号)

〈作家在廊予定日〉 8日(土)13:00~、9日(日)10:30~

▶新宿髙島屋 HPはこちら



【ごあいさつ文】

このたび髙島屋では、上野英里展を開催いたします。
上野氏は、1990年愛知県生まれ。2019年名古屋芸術大学洋画科卒業。SNSや動画サイト等の画像を抽出し作品化する手法で個展・グループ展で精力的に発表を続けるとともにアートフェア東京に出品するなど近年では、その独自の視点と色彩で国内外コレクターからも注目を集めています。
映像本来の主旨に囚われることなく独自の視点で抽出させた図像をランダムに切り抜き、様々な色彩で塗り重ね構成していく事で、絵画としての新たなコンセプトを浮かびあがらせ、画面上の人物を本来とはまた別の主人公として成立させた作品の数々は、我々が、その一時偏った固定観念で定義づけがちな様々な社会性や人物像から、その一切から解き放たれ自由さ、奔放さを謳歌する名もなき人物たちの群像劇の如く表現されています。それは絵画としての華やかさでもあり主人公それぞれが背負う悲哀にも似た趣きで作品をさらなる深みに誘います。
新宿髙島屋にて2回目となる今展では、「As long as it’s not mine 私ごとでない限り」という意味深なサブタイトルとともに最新作を中心に20余点を展観いたします。この機会にぜひご高覧賜りますようご案内申しあげます。

髙島屋美術部




【ステートメント】
 
SNSにアップロードされる舞台映像やデモ隊の行進映像をスクリーンショットします。その後、画像をキャンバスにプロジェクターで投影して、映像に映っていた人間の形を絵の具で浮かび上がらせるように絵作りをします。油絵の具を薄く重ねて、人間の存在を浮かび上がらせるように絵の具を組み立てます。
例えば「コーラスライン」というミュージカルの動画をよく私はスクリーンショットをして絵にします。このミュージカルは役名もない、名もなきバックダンサー達の人生を描いた作品ですが、同じ衣装を着て、同じ笑顔を作り、揃って踊るシーンがとても印象的です。
並んで踊る瞬間に個性は消えて、並ぶ人間が光と影の塊に見えてきます。人と人の間の境界線が溶ける瞬間、それを求めて描いているのです。

上野英里



NODA CONTEMPORARY

TEL 052-249-3155